一般的に「PMO」という用語は、下記3つのいずれかの呼称として使用されます。
本記事では、PMO(ポートフォリオ・マネジメント・オフィス)について、その役割や必要性など、PMO(ポートフォリオ・マネジメント・オフィス)に関する情報を解説します。
PMO(ポートフォリオ・マネジメント・オフィス)とは
PMO(ポートフォリオ・マネジメント・オフィス)とは、組織内のIT施策に関する、全体管理の機能を担う組織と言えます。
政府の情報システムの整備及び管理についての手続・手順等をまとめている、デジタル社会推進標準ガイドライン群の中の「デジタル・ガバメント推進標準ガイドライン」では、「第2編ITガバナンス」で、PMO(ポートフォリオ・マネジメント・オフィス)について、以下の様に記述されています。
各府省は、ITガバナンスを機能させるため、サービス・業務改革並びにこれらに伴う政府情報システムの整備及び管理について、次のとおり全体管理を行うものとする。
デジタル庁が政府情報システムの統括及び監理を行う中で、各府省は、PMOがITガバナンスの中核として役割を果たすことができるよう、人事担当部門、会計担当部門、広報担当部門、情報セキュリティ担当部門等官房各機能と連携・協力し、訓令等により府省内手続を明文化するとともに、府省内に周知の上、定着させるものとする。
(引用:「デジタル・ガバメント推進標準ガイドライン P11」)
PMO(ポートフォリオ・マネジメント・オフィス)の役割
PMO(ポートフォリオ・マネジメント・オフィス)が持つ機能については、「デジタル・ガバメント推進標準ガイドライン(P12~15)」で、以下の様に定められています。
b)プロジェクト推進責任者等
c)デジタル人材管理
d)予算管理
e)執行管理
f)データマネジメントの推進
g)情報資産管理
h)PJMO支援
i)ドメイン管理
j)システム監査管理
k)政府情報システムに係る文書管理
l)デジタル人材の業務環境整備
m)連絡調整窓口(デジタル庁との連絡調整に関する窓口)
n)非常時対応
(引用:「デジタル・ガバメント推進標準ガイドライン P12~15」)
PMO(ポートフォリオ・マネジメント・オフィス)の必要性
PMO(ポートフォリオ・マネジメント・オフィス)が求められる理由としては、大きく以下の5点があげられます。
プロジェクト管理の標準化と一貫性の確保
PMO(ポートフォリオ・マネジメント・オフィス)は、プロジェクト管理のベストプラクティスを確立し、プロジェクト管理プロセスを標準化することによって、プロジェクト管理の一貫性を確保します。管理プロセスが標準化されることにより、プロジェクトの成功率が向上します。
リスク管理と問題解決の強化
PMO(ポートフォリオ・マネジメント・オフィス)は、プロジェクトのリスクと問題を把握し、解決策を提供することによって、プロジェクトの成功に貢献します。プロジェクトマネージャーにリスク管理と問題解決の方法を提供し、必要に応じて対応策を打つことができます。
PM(プロジェクトマネージャー)のサポート
PMO(ポートフォリオ・マネジメント・オフィス)は、プロジェクトマネージャーをサポートすることによって、プロジェクトの成功に貢献します。プロジェクトマネージャーがプロジェクトの進行状況を正確に把握し、問題を解決するために必要な情報を迅速に収集しますできるように、プロジェクト管理プロセスをサポートします。
組織的なプロジェクト管理能力の向上
PMO(ポートフォリオ・マネジメント・オフィス)は、プロジェクト管理のベストプラクティスを確立し、組織全体のプロジェクト管理の能力を向上させます。これにより、プロジェクトの成功率が向上し、プロジェクトの品質の向上が期待できます。
プロジェクトの優先順位付けとリソース配置の最適化
PMO(ポートフォリオ・マネジメント・オフィス)は、組織マネジメントを改善するために、戦略的な観点からプロジェクトを選択し、優先順位をつけます。PMO(ポートフォリオ・マネジメント・オフィス)は、プロジェクトのリソース配置を最適化し、組織の戦略的目標を達成するために必要なプロジェクトにリソースを集中することができます。
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投稿者プロフィール
- 新卒で株式会社グローバル・パートナーズ・テクノロジーにアソシエイトコンサルタントとして入社。2020年より一般社団法人CIOシェアリング協議会の運営に関わる。